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Mar 7, 2016

認知症110番(認知症予防財団運営)をご存知ですか

●「認知症110番」は財団法人認知症予防財団」によって92年夏に開設された介護家族などへの支援活動。

●年末年始と祝日を除く月・木曜日の10時~15時、ソーシャルワーカー、看護師、施設関係者、介護体験者らを相談員に、全国からの電話に対応。

●これまで2万2千件以上の相談に対応。

●相談窓口

無料電話相談「認知症110番」  0120-654874(老後心配なし)

●認知症予防財団のホームページはポピーのリンクにも載せています。

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Feb 23, 2016

書籍紹介:ケアのカリスマたちー上野千鶴子著

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ケアのカリスマたちー看取りを支えるプロフェッショナルー

著者:上野千鶴子(東京大学名誉教授、ウイメンズアクション ネットワーク理事長)   発行:(株)亜紀書房

●著者がかの上野氏だけあり、めっぽう面白く読み進められます。笑い出してしまう場面も多数。切り口鋭く、かつ現場をよく見ています。

●本文より一部紹介

『最後の迎え方は様変わりしています。誰からも「出て行ってくれ」と言われない「自分の住まい」を確保した上で、医療・看護・介護のネットワークを整備することが課題。これがまさに地域包括ケアシステム』…上野氏

『たんなる医療の出前では本当の在宅支援にはならなかったと思う。いつも「医療」の方が上位概念で、その下に「生活」がある。本当はこれは逆で、あくまで「生活」の方が上位概念にあって、その生活を支える為の医療を提供するという風に考えないといけない。~中略~視点の転換が求められる』…高口光子氏(介護老人保健施設「星のしずく」看・介護部長、理学療法士)

『ハローワークならぬ,ヤローワークという仕組みもあって、~中略~普通の施設だと職員がやるような仕事を利用者さん同士でしてもらう仕組みなんです。支えられる人が別の人を支える役割を担うというか、それが生きがいや尊厳の回復につながるんですよね。』…藤原茂氏(社会福祉法人「夢のみずうみ村」理事長、作業療法士)

●上野氏との対談に登場する皆様は、皆一癖も二癖もありそうな「つわもの」ぞろい、いつかポピー研修講師に迎えたい、そんな方々です。28年度に期待してください。

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Feb 8, 2016

ミニ講座「医療と生活をつなぐ事例検討~精神障害での生きづらさを主訴とする事例」

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●1月28日 標記テーマのミニ講座に市内ケアマネジャー、地域包括職員、訪問看護ステーション看護師等、そして今回は病院PSW,MSWの方も参加いただき、愛ランド地域包括支援センター 冨士尚美保健師が提供くださった事例と検討課題を基に意見交換が行われました。

●講師 冨士保健師より提案の、検討課題から一部紹介

「若年期からの発症である場合、高齢になることで、社会適応力が低下し地域での生活がしにくくなる傾向があると感じる。支援機関、専門機関同士の横断的、包括的な連携システムの構築について」

「地域で患者を受け入れられるような体制や地域づくりについて、地域への啓発活動について」

●参加者アンケートから

「高齢の精神疾患の方についての支援について、地域の受け入れや関係機関との連携をキーワードに多くの意見や考えを知ることができ良かった、難しいケースではあるが、今後も大事になってくることなので継続して検討してもらいたい」

●さくら町病院の永田PSW(今回の助言者)からいただいた「精神保健福祉下の入院、移送(入退院)」他の資料を近日中掲示予定です。

●山形市に精神科専門訪問看護ステーション デューン山形(池田所長)が開設(電話:666-6567)

★今回は地域多職種と病院PSWの方などとの顔の見える関係の第1歩となりました。富士保健師から提案された地域課題検討に向け、第2弾へつないでいきましょう。

(T)

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Jan 19, 2016

科学的介護とは「特別養護老人ホームながまち荘の取組」2

その方の排泄記録はPCにも入力される。排泄リズムアセスメントに基づいてトイレ誘導を行う。

その方の排泄記録はPCにも入力される。排泄リズムをアセスメントし、トイレ誘導を行う。

 

ながまち荘の食、排泄、活動支援のバイブルは国際医療福祉大学教授 竹内孝仁氏の著書「歩行と排泄」

ながまち荘の食、排泄、活動支援のバイブルは国際医療福祉大学教授 竹内孝仁氏の著書「歩行と排泄」

排泄リズム記録表

排泄リズム記録表

 

 

とろみ剤はその方の嚥下力に応じオーダーメイド(目盛りをつけた専用コップと計量スプーンをスタンバイ)

とろみ剤はその方の嚥下力に応じオーダーメイド(目盛りをつけた専用コップと計量スプーンをスタンバイ)。誰が作っても同じ濃度になる。

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(写真上:同組織病院と連携し、必要時嚥下力評価し、その方にあったとろみ剤の量検討など行う。

(写真下:ホーム内を歩くと、そこここで好きな活動をする方に出会う。写真は注連縄造りの仲良しお二人.陶芸のコーナーもあり、地域の高齢者に開放、販売経路も検討し、地域住民の方の生きがいつくりも試みている)

●12月28日「科学的介護」のながまち荘理念に引かれて再びお邪魔し、会田るみ介護職主任に現場の実践をうかがった。(以下会田氏のお話)

「水分摂取、栄養・食事、排泄、活動はそれぞれ別のものではなく、みなつながっている。特に水分の充足は大切で、スムースな排泄はもちろんだが、覚醒状態にもとても影響が大きく、実際に多くの方が生き生きとした表情になってくる。必要に応じ医療と連携し血液検査の結果で脱水傾向の程度をスクリーニングし、必要水分量をお一人お一人勘案している。浮腫の状況や体重変化にも気をつけている。」

「水分の充足→起きていただく→スムースな排便→食事摂取量増→栄養面改善(血中アルブミン値改善)→活気が出る・活動性・歩行向上とすべてが好循環になってくる。歩くことで、表情も良くなり、結果が出ることは私達のやりがいになっている。胃ろう装着で入所された方でも、経口摂取への支援を行ったところ3年ぶりに食べられるようになった方がいて、『私に食べさせてくれてありがとう』と言ってくれたこと、会話できるまでお口の機能も回復したことは忘れられない」

「排便に下剤は極力使用せず、食物繊維ファイバーや乳酸菌補助食品の摂取を工夫している。食事量、体重、血液検査で栄養面に課題のある方には、栄養士と連携し補助食品も準備。そうして体調が良くなると、認知症の方の周辺症状も軽減してくる。」

「併せて、口腔ケアやお口の体操、マッサージによる口腔機能向上も大切で、歯科衛生士と連携して行っている。口腔の状態が良くなると、唾液の性状も変化、きれいになってくる。そのタイミングで少しずつとろみをつけた水分の摂取から開始。本格的な経口摂取は(同組織)病院でのVF(嚥下内視鏡)での評価を受けてから開始。やる気を引き出し、その方のお好きなもの、例えばソフトクリームを食べに行きましょうなど外出イベントとからめて目標を持ち声をかけたりもしている」

「食べられる、体力が付く、その次は歩行へのリハビリ。まずは起きていただくところから、施設内PTと連携して頚部の柔軟性やポジショニングを」

●ながまち荘の科学的介護とは「医療と連携しながら検査結果などの根拠を基に、又、日常生活における各種データ(排泄、水分、食事摂取)を個別に読み解き、水分摂取、低栄養予防・改善、排泄の自立、歩行や趣味活動などの活動支援まで一連の流れとしてその方にあったオーダーメイドで取り組み、結果生活の自立をひきだしていること」であった。又週1回施設内多職種が集う「自立支援検討会」を行い、かなりシビアに実践状況を評価しあい、次に展開しているという。その成果は、ホーム内を歩くと、そこここにいきいきとした居住者の皆さまや職員の方がおられ、歩いている方も車いすの方も満面の笑みを返してくださる事からもうかがえる。玄関を入ったときから、あたたかい空気が満ちている。

●医療分野では今、EBM(科学的根拠に基ずく医療)だけでなく、NBM(物語(その方のこれまでの人生)に基ずく医療)も大切にするべきだと言われてきている。片や介護分野では、ながまち荘のような科学的根拠に基ずいてケアを提供しようとの動きに期待が集まっている。医療と介護が近づきつつあると感じさせる今回のお話であった。         (T)

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