8月7日山形花笠まつりに参加しました
山形市歯科医師会、山形市薬剤師会の皆様と一緒に山形市医師会も参加!!【かかりつけ医療チーム山形】というチーム名で正調男踊りを踊りました。昨年は出場できなかったので2年ぶりの参加になります。

ポピーからも、祭りの似合う根本室長に加えて、ポピー運営委員で老人保健・在宅医療部の高橋邦之部長、朝田徹副部長も参加しました。もちろん私(K)も。
天候が心配されましたが本番は心地いい風が吹いて快適!!市役所前の太鼓のリズムの中で文翔館のライトアップの光に向かって踊るのが最高でした。練習の成果もバッチリ!!

練習から準備、本番、そして懇親会まで薬剤師会・歯科医師会の皆様とワンチームで出場する花笠まつりですが力を合わせて踊って連携もさらにさらに深まりましたよ(^^)/
さて、山形市医師会では9月24日(水) 山形国際ホテルを会場に医療と介護の連携推進のための交流会を開催いたします。祭り好きの先生方と一緒に楽しい企画で 医療と介護に関わる多くの皆様のご参加をお待ちいたしております。
お申し込み方法などの詳細は添付のファイルをご覧ください。周辺関係者の皆様へもご案内よろしくお願いいたします。
【研修報告】最期まで安全に美味しく食べる~誤嚥性肺炎で入退院を繰り返さないための支援を学ぶ~
7月19日(土)14:00~山形市医師会4階大ホールにて
村山地域摂食嚥下機能支援協議会主催の標記研修会が開催されました。
村山地域の医療や介護に携わる様々な職種、そして高齢者だけではなく障がいに関わる事業所からもお申し込みをいただき、当日会場へは169名の皆様にご来場いただきました。
山形市医師会長 金谷透より 「開会の挨拶」 山形済生会病院消化器内科 中村由紀子医師より 報告「村山摂食嚥下機能支援協議会の発足と経緯について」
金谷医師会長による開会の挨拶の後、山形済生会病院消化器内科中村由紀子医師より、村山地域摂食嚥下機能支援協議会の発足と経緯についてご報告しました。
中村医師は実際に高齢者施設に出向いて摂食嚥下に問題を抱える利用者様に嚥下内視鏡を実施しており、高齢者施設では検査検査の嚥下機能の評価をチームで共有し根拠に基づいた食支援が行われています。現在その施設は7施設。今後の地域での展開が望まれています。
研修Ⅰ 摂食嚥下の診断と治療~地域全体で嚥下障害のレベルを上げるために~と題し、社会医療法人健和会健和会病院総合リハビリセンター長 の福村直毅医師よりご講演いただきました。福村先生は当時、嚥下障害患者の軽症者と超重度者の治療法しかなく、重症に見えないのに絶食や胃瘻になってしまうことに疑問を感じ、対応する治療を探さないと胃瘻は減らないと思われて、治療の方法健常者から重傷者まで安全に短時間で多量に食べられる完全側臥位法を発見されたそうです。明日から支援で実践することができる充実した内容でした。( 講座を拝聴しながら自分も横になって食べてみたくなりました(笑))
嚥下内視鏡に使うエアスコープ。コンパクトで持ち歩きがしやすく、これを用いてご夫婦で全国へ赴き診察されています。一患者3分程度で嚥下の状態が観察できるそうです。 社会医療法人健和会 健和会病院 総合リハビリセンター長 福村直毅医師
研修Ⅱ 「食べるを支える「真のケアの実践~看護師から見る摂食嚥下治療とは」同じく、社会医療法人健和会健和会病院の摂食嚥下障害看護認定看護師、福村弘子先生よりご講演いただきました。演題の「食べるを支える」を弘子先生は患者様の生活に寄り添いながら実践されており、診療後すぐに課題を解決しようとご自宅に伺って生活の場を実際に確認し、エンシュアの箱を使って食事台をつくり、どうすれば家族と一緒にご飯を食べることができるか、ご自分で食事ができるかを考え実践された事例がとても印象的でした。
社会医療法人健和会 健和会病院
摂食嚥下障害看護認定看護師 福村弘子先生在宅医療介護連携室ポピー室長 根本元より「閉会の挨拶」
最後に、ポピーの根本室長より閉会のご挨拶を行いました。講師の先生方に感謝を述べると共に、摂食嚥下というキーワードの元、会場が満席になるほどの多職種が一同に介し学ぶことができたとの喜びと感謝をお伝えされていました。

閉会後には講師の先生と参加者の皆様が一緒に写真撮影も行い、研修会を終えることができました。
最後に、今回研修会の開催にあたり広報にご協力くださった山形市及び多くの関係機関の皆様、そして猛暑の中ご参加くださった皆様ありがとうございました。
来年、摂食嚥下機能支援協議会では元山形大学学長で名誉教授、現在老人保健施設紅寿の里の施設長でいらっしゃる仙道富士郎先生を講師に市民公開講座を行う予定です。最期まで美味しくお食事を食べて楽しむことができる、そして人生の豊かさにつながる内容になるのではないかと思います。どうぞご期待ください。(鹿野)
鹿野
ポピーインタビュー VOL.11 西村恵美子氏
ポピー)現在、山形県栄養士会で取り組まれていることについて教えてください。
現在、特に力を入れているのが、在宅療養中の方への栄養支援です。前年度から山形県栄養士会として、在宅療養者のご自宅に管理栄養士が訪問し、栄養指導を行う取り組みが始まりました。この事業を進めるために、介護支援専門員等の多職種と連携を取りながら、医師の指示のもと、血液データを確認しながら支援を行ったり、嚥下の状態を確認するために嚥下内視鏡検査に同行することもあります。現在では、年10回以上の依頼が入るようになりました。今後は若い世代の育成に加え、退職後の経験豊かな栄養士の力も借りながら、人員体制をより充実させたいと考えています。
ポピー)栄養士を目指されたきっかけは?
栄養士を目指したきっかけは、高校時代の部活動でした。バレーボール部のマネージャーを務め、合宿では約30人分の朝食から夕食を作る日々でした。献立を考え買い出しをし、皆に「ちゃんと食べなさいよ」と声をかけるうちに、「こういう仕事があるのではないか」と思うようになりました。さらに、地域の公民館で活動していた山形市の栄養士さんからも影響を受けました。
ポピー)仕事の経験を積みながら管理栄養士の資格を取得されたそうですね・・・
県外の短大卒業前に、父の勧めで山形市職員の採用試験を受け、栄養士として市に就職しました。一番初めに配属されたのは当時の健康課で、その後、学校給食、児童福祉課(保育園)、市立病院済生館、老人施設など、幅広い分野で経験を積みました。特に済生館では、糖尿病専門医と連携し、患者一人ひとりに寄り添った新たな栄養指導の形を実践しました。血液検査の結果に改善が見られるのが非常に興味深く、延べ3,000人ほどに対応したと思います。管理栄養士については、国家資格制度の創設情報を数年前から得ており、30歳で3人目の子どもを出産した年に、翌年の第1回目の国家試験での一発合格を目指しました。ねじり鉢巻きで、人生で一番勉強した時期でした。東京の合同勉強会には夫と2人の子どもを連れて参加し、家族の協力が大きな支えとなりました。そして第1回目の試験で無事に合格という結果をいただくことができました。今も仕事を続けているのは、やはりこの仕事が好きだからだと思います。若い世代にはやりがいを伝えることを心がけています。
ポピー)子育てしながらの試験勉強で一発合格というのは、本当にすごいですね。また、医療や介護、教育機関など、非常に広い分野で経験を積まれた中で、病院で関わられた人数に驚きました。思い出深い患者さんとの関わりはございますか?
病院勤務時代、20代後半の若さで糖尿病の合併症により視力を失いかけていた男性患者さんがいました。生活も荒れ、自暴自棄になっていた彼に、おにぎりを手に持ってもらいながら食事指導を行い、「このままではだめ」と厳しく声をかけたこともありました。異動後も彼はお母さんと何度も職場に訪ねてきてくれました。その後、彼はマッサージ師を目指して自立への一歩を踏み出しました。数年後、六魂祭で市職員として会場誘導をしていたとき、「西村さん!」と言う声に振り向くと、白杖を持った彼の姿が。お母さんも一緒で、3人で再会を喜び合いました。声だけで私だとわかったそうで、本当に嬉しかったです。拒食症の高校生やインスリンが必要な小学生など、命にかかわる症状と向き合う子どもたちにも、時に周囲からやりすぎだと言われるほど関わってしまいましたが、そうせずにはおれませんでした。もしそれが彼らの人生の何らかのきっかけになるなら、それが一番の喜びです。
ポピー)在宅支援の現場から見える課題について教えてください
在宅での栄養支援には、まだ多くの課題があります。栄養状態の悪化は血液検査に表れますが、足のむくみなどは栄養と無関係と誤解されることも少なくありません。特に、脱水や低栄養の早期発見は難しく、気づかれにくいのが現状です。こうした課題に対応するため、製薬会社の協力を得て勉強会を開催したり、会員や多職種の方に向けた栄養の基礎講座の実施も検討しています。
ポピー)今後の公私の展望について教えてください
公的な面では、山形県栄養士会の活動に現役としてできるだけ長く携わり、後進の育成を続けたいと思っています。栄養士が県民の皆さんに寄り添い、「食べることは生きること」という信念のもと、明るい未来に繋げていきたいです。活動の一環として山形市のスクスクメニューの監修や、減塩を意識した弁当の監修にも取り組んでいます。
私的な面では、90歳になる母が脳梗塞で入院中です。父を介護し自宅で看取った経験もあるので、母にもできるだけ穏やかに過ごしてもらえるよう努めたいと思います。孫の送り迎えといった“ばあば”の役割も、私のリフレッシュの時間です。地域のコミュニティセンターから調理講習会や離乳食講座の依頼もあり、可能な限り引き受けています。これからも地域のためにできることを続けていきたいです。そのためにも、まずは自分自身の健康を大切にし、元気に歩ける身体を維持していきたいと思っています。
<インタビューを終えて>
「食べることは、生きること」–西村さんのまっすぐで熱い想いに触れ、私たちも食や健康との関わりを改めて見つめ直す機会となりました。地域に根ざし、世代を超えて「栄養」の観点から人の心に寄り添い続ける「管理栄養士」という仕事。これからの社会に、ますます必要とされる存在であることを改めて実感しました。

過去のポピーインタビューはこちらからご覧いただけます。 Vol.1 根本元医師(在宅医療・介護連携室ポピー室長・根本クリニック院長) Vol.2 峯田幸悦氏(元ながまち荘施設長・現山形県地域包括支援センター等協議会理事長) Vol.3 大島扶美医師(医療法人社団・社会福祉法人悠愛会理事長) Vol.4 山川淳司氏(元小規模特別養護老人ホーム大曽根施設長/現盲特別養護老人ホーム和合荘) Vol.5 髙橋邦之医師(髙橋胃腸科内科医院 古舘診療所・飯塚診療所所長) VOl.6 神谷浩平医師( MY wells 地域ケア工房代表 ) Vol.7 大沼智之歯科医師(大沼歯科医院 院長) Vol.8 志田信也氏(医療法人社団楽聖会 介護事業統括責任者) Vol.9 後藤和樹氏(社会医療法人二本松会 山形さくら町病院 医療福祉相談室長) Vol.10 佐伯和毅氏(緑町Kokoro薬局 代表取締役 薬剤師)
在宅療養展示カフェ「ふらっとカフェ in 山形市役所」を開催いたしました
10月28日(月)~31日(木)山形市役所1階エントランスホールで「医療や介護が必要になっても家で暮らせるの?在宅療養を知ろう!ふらっとカフェin山形市役所」を開催いたしました。
この催しは住民の皆様に在宅療養に関する知識や資源などの情報発信と体験を通し『在宅療養という選択肢もある』ことを知っていただく目的で開催したもので、ポピー開設以来初めての試みです。思いつきから始まり「展示したい」「体験コーナーも設けたい」「カフェやりたい」「クイズ大会やりたい」「ハロウィンのくじ引きもしよう」等の様々な欲望を集めた結果、多くの関係機関の皆様にもご協力をいただきながら開催する運びとなり、大盛況な4日間となりました。

10月下旬、既に冷たい風を感じるようになっておりましたので温かいコーヒーや麦茶などを提供。ご案内などもさせていただき、 4日間で延べ146人 の方にご覧いただきました。LINEの告知を見て情報を集めることを目的に足を運んでくださった方、病院の面会帰りの方、申請や手続きにいらっしゃったりバス待ちの間に気になってのぞいてみた方等、様々な方がお立ち寄りくださいました。高齢者だけではなく若い世代の方々が「家族のために今のうちからどのように準備をしていくといいか」という方もいらっしゃいました。
ポピーでは「家で暮らすという選択肢」について住民の皆様に知っていただくための催しを次年度も継続して開催していきたいと思います。