Mar 8, 2017

「精神障がいの方を地域で支える①②」を開催いたしました

ポピーミニ講座「精神障がいの方を地域で支える」を開催いたしました。

今回の講座は2月14日の①「対象者理解と地域資源」、2月28日の②「事例からつながりへ」の全2回の開催でした。

第1回目(2月14日 対象者理解と地域資源)は、山形さくら町病院 医療福祉相談室長 精神保健福祉士の永田貴巳氏と、同じく精神保健福祉士の後藤和樹氏より講義していただきました。50名を超える多くの方々にご参加いただきました。

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  • 医療へのつなぎ方や地域の支援についてはもちろんですが、支援の際に対象者の苦しみに寄り添う姿勢・声がけの仕方、支援者としての視点の持ち方、自分の感情の振り返りなど、大変参考になりました。
  • 対象者の心のダムにストレスという水があふれ出ないよう、山形に支援者の豊かな森を育てようというお話が心に残る講義でした。

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第2回目(2月28日 事例からつながりへ)は、済生会愛らんど地域包括支援センターで保健師として支援に携わっていらっしゃる富士尚美氏より事例を提供いただき、グループワークを行いました。

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  • 事例は、自ら社会や他者との関わりから離れて生活をしてきた(おそらく)精神障がいと思われる方が高齢となり、支援の手や他者との関わりが必要となった時に関わり、関係性の構築に困難だった事例をあげていただきました。信頼関係を築いていったプロセスは対象者と寄り添った支援でしたが、精神の専門的なスーパーバイズが受けられず、手探りの自分の支援にこれでいいのかと悩んだそうです。支援のプロセスを通し、高齢者支援に携わる支援者が精神の専門的なスーパーバイズを受けられるシステムが地域にあればと強く感じたそうです。
  • グループワークでは山形さくら町病院医療福祉相談室の後藤PSWの他、県の発達障害者支援センターの相談支援員の方や山形市社会福祉協議会・福祉まるごと相談のCSWの方などを交え、参加者が自らの体験を語り合いながら活発な意見交換が行われました。

例えば...

  • 精神障がいと思われる方の支援の入り口に支援の方向性を判断できる医師やPSWなどで構成されるおれんじチームのような精神初期集中支援チーム
  • 精神障がいの方が自傷他害の状態になる前に予防的に関わるシステム
  • 精神科訪問など医療が出向いていくシステム    ...などの提案が出されました。

精神障がい者を支えるための豊かな森を育てるプロジェクトを、山形市で少しずつ実現していきたいですね。(U.K)

 

 

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