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Jul 2, 2018

ポピー活動トピックス(6月)

6月28日地域包括南西部ブロック情報交換会に参加

 包括ふれあい・たきやま・南沼原・蔵王の皆さんが集まり、活動報告や、施設・事業所の空き情報の検索システムなどについて情報交換がなされました。施設等の空き情報についてはあった方が効率が高まるとのことで、ポピーからは「ポピーねっとやまがた(医療・介護専用SNS)の自由グループを使って、空き情報発信や、空き情報探しを発信:返信できる」事を情報提供しました。検索システムを作らなくとも、ポピーねっとやまがたを使って地域の情報連携が図れます。是非、関係者間で仕組みづくりをしませんか。関心のある方は、ごi意見をお寄せ下さい。


●6月22日看護協会研修会ー地域包括ケアシステムにおける看護の役割~地域につなぐ看護~に参加

  基調講演では「在宅ケアのつながる力~地域に拡がる看護の輪~」と題し、マギーズ東京センター長の秋山正子氏よりお話いただきました。自らの体験や活動、関わった事例などもご紹介いただき、秋山氏の想ったことをカタチにする行動力や周りの人々を巻き込む人間的魅力を感じる講演会でした。マギーズセンターの相談支援に「がんにより影響を受けている人が本人が自分の力を取りもどせるよう手伝う」といった、がんの患者様が抑圧された状態の中にいるととらえ、エンパワメントの視点で関わることを大切にしていたことが特に印象的でした。

 シンポジウムでは地域の実践者の報告がありました。山形市の訪問看護ステーションやまがた 所長 山川一枝氏からも訪問看護事業所の多様な展開についての実践事例をご紹介頂きました。その報告の中にはポピーねっとについて他関係機関との連携に活かしたいと話されていました。先進的に訪問看護を実践していらっしゃる事業所なので、ICT活用の牽引力としての期待も高まりました。


●6月21日山形在宅ケア研究会で活動報告(ポピーねっとやまがたについて)

  先のブログにて報告


6月21日地域包括支援センターかがやき(センター長:大江祥子氏)ネットワーク連絡会参加

 圏域内事業所や行政、警察、民生委員、おれんじチームなどの方々が集まり、「認知症高齢者への支援」についてKJ法を使ってのグループワークが行われました。大江センター長からは「同じテーブルで関係機関が情報交換する意味は大きい」とのコメントがあり、活発な意見が交わされました。


●6月15日医療機関連携室との情報交換会(基幹型包括主催)

 市内17病院から、23人の担当者が集まってくださり、情報交換会が行われました。病院機能による課題の違いを、あらためて知ることができたり、また、ある病院からは、山形市の退院支援の活動後に、地域からの入院時情報が増えたとの報告があったり、有意義かつとても勇気づけられる情報交換会でした。入院患者さんの今までの生活状況を知ることは療養支援に役立っ貴重な情報なので、全ケースに入院時情報が欲しいとのことです。山形市では、入退院支援に関る一連の活動後の評価として、ケアマネジャーの方々へのアンケートを準備中です。しかし、地域側だけでなく、連携する病院側のアンケートもあってこそ評価が生きてくると考え、病院アンケートへの協力の是非をたずねたところ、ほぼ全員の方にうなずいていただけました。この事は、山形市に報告し、病院側へのアンケートも実施予定となっています。地域のケアマネジャー等と病院連携室担当者ができれば一同に会した情報交換会も是非欲しいですねとの言葉にも、皆さんうなずいてたいただけました。次の展開に活かしていきたいと思います。


●6月12日山形市地域ケア会議参加

 今回、地域のケアマネージャーが多職種との連携をどのように図っているかという視点で参加させて頂きました。職種間の視点の違いでひとつの物事から様々な確認事項が提案されており、多角的に利用者を捉えることの必要性を実感させられました。事象がなぜ起こっているのかわからない場合、気になることがある場合、疑問は放置せず、地域ケア会議や多職種間の情報交換などで検証することも必要だと感じました。


●6月4日(県)在宅医療・介護連携推進事業セミナー(村山総合支庁)参加

 東大高齢社会総合研究機構の松本専門員からの「地域包括ケアのゴールを考えるときに、自分ならどうかを考えることが大事。」という言葉が印象的でした。連携事業をすればよいのではなく、どんなゴールを目指しているのか。自分の言葉で考えてみる。

 よく言われる「地域住民が自分らしく最後まで地域で暮らせること」この言葉を自分の望むことに置き換えてみる。皆さんはいかですか。筆者は「いつ、どこで、どんな医療・介護サービスを受けても、自分を尊重し、尊厳を守っててくれる良質なケアを受けられること」が望みです。常々、事業を通して、連携を含めた良質なケアの醸成に力を入れていきたいと思っています。

 

 

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Jun 26, 2018

ポピーねっとやまがた(連携SNS)現状報告~家族参画の効果からチーム連携まで~


●6月21日宅ケア研究会(会長:根本元医師会副会長)の定例勉強会で、ポピーねっとやまがた(医療・介護専用の連携SNS)の現状報告をさせていただきました。関心を持ってもらえるだろうかとの心配もありましたが、当日は医師7名を含む92名の方々が集まり、活発な意見交換が、交わされました。一部ご紹介いたします。
(当日の資料もPDFからご覧下さい。)

在宅医療・介護連携室ポピーの取組み

ICTを用いた多職種連携ポピーねっとやまがたの普及活動

 

 

<体験者からの報告、意見>

医師~「ポピーねっとを施設でも活用したいが、ターミナルで短期の関わりになる方などは、導入のタイミングが難しい。」

薬剤師~「以前は訪問しないと対象者(患者さん)の状況を把握できなかったが、このツールを使うと訪問した方が状況を投稿してくれる。変化を知ったり、チームと協働できたことで支援にも迅速に対応できたことが大きい。タイムラインを多職種が見るので、書いた後に、これは書いてもよかったのだろうかなど、考えてしまう時がある。」

ケアマネジャー~「褥創のある方の事例で使い、その変化、改善を一同が、目で見て共有できた。顔の見える関係があった上での活用だからこそ、良かった。前提として信頼関係があることは、大事だと思う。」

訪問看護師~「スマホの使用に長けた介護者家族がいて、メールで支援チームとやり取りしていた。この方なら使えると思ったのが出発点。介護者は、いくら退院指導を受けても、退院後はとても不安を持って毎日介護している。心配なことや、病院での説明でわからなかったことなど発信して、返信をもらえることで家族は安心が得られた(了解ボタンを押してもらえることで、介護者のやりがいにもなっている)。病院からのフォローにも使えるのではないかと感じる。病院にも知って欲しい。ipadの画像は鮮明でとても良い。」

クリニック看護師~「院長がITが苦手なので、看護師がフォローし、院長に見てもらっている。褥創の写真の共有で、改善の変化がわかり、院長も「これはいいナー」との言葉があった。薬剤師さんから助言をもらうなどにも活用できている。」

 

<会場からの質問、意見>

病院医師~「これからは、病院医師も地域へ出向く方向を考えている。地域との連携にSNSは有効だと思うが、対応で24時間PCに張り付いていなくてはならないのも大変である」(→ポピーから返答:24時間張り付く必要はなく、緊急性のあるものは電話で、コメントはは21時以降は発信しない・・などのルールも取り決めている。)「在宅医療の充実と言っても、地域格差が大きい。医療資源がない地域をどう考えるか。施策としても重要だ。山形市はその辺をどう考えるか」(→山形市から返答:事業をただやるだけではなく、各市町村の課題ととそれに対する細かな対応が必要。病院でも訪問診療をしてくれれば、開業医へのバックアップになる。)

病院看護部長~「今まで見えにくかった在宅看護師の頑張りがICTで見える化され、医師との連携、やりがいや自信にもつながっていると感じた」

薬剤師会代表~「ポピーねっとやまがたの自由グループがもっと有効な情報共有に使えるようポピーが発信して欲しい。また、ポピーねっとの手続きが簡便でないと入りにくい人が多いのではないか。」(ポピーから返答:手続きは利便性を図りたいが、個人情報保護のガイドラインに抵触しない範囲、リスク管理の必要性もご理解いただきたい。)

小児科医師~「地域の医療的ケア児のチーム連携にも使いたい」

<最後にポピーから>

「重度医療者の活用事例が多いが、リハ職からのアドバイスをチームで共有して自立支援に展開したり、認知症のチームケアにも使えるとイメージしている。活用を皆さんで広げていって欲しい」

 

・・・後日、ポピーねっとをお使いくださっている薬剤師よりコメントを頂戴しましたのでご紹介いたします。

多職種さん方とこれまでも共有、連携をとってはいましたが、私たち薬剤師は(情報を)遅れて知ることが多いなあと感じていました。しかし、ネットで繋がることにより、以前よりもずっと早く情報を得ることができるようになりました。早く情報を得るということは、早く対応もできるということで今回やらせて頂いて本当に良かったと思います。 在宅では、患者さん本人はもちろんですが、ご家族との係わりが大事になってきます。ささいな情報でも共有することにより、より温かい在宅ケアができるのではないかと思います。是非、多くの方に参加して頂けたらと思います。

 

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Jun 12, 2018

ポピー活動トピックス(5月)

●5月28日ポピー運営会議

・運営会議構成員:室長、医師会老人保健担当理事、在宅ケア研究会副会長、村山保健所保健企画課主査、山形市長寿支援課課長、係長、主事、医師会事務局長、課長補佐、ポピー職員2名

・2ヶ月に1回の定例運営会議では、今年度事業計画等について協議されました。ポピーでは山形市から在宅医療・介護連携推進を目的に7事業の委託を受け、活動を展開しております。事業計画及びその内の研修計画については、添付PDFをご覧下さい。

H30年度ポピー事業計画

ポピー研修計画H30年度HP用


●5月17日山形在宅ケア勉強会参加   

 

・今回のテーマは「在宅医療と介護の連携を考えようー在宅医療スタートブックについてー」でした。県地域医療対策課 高橋主査より「在宅医療スタートブック」(在宅ケア研究会監修、市医師会発行)の説明や、併せて在宅医療提供体制強化モデル事業の今年度の予定、在宅医療経営上のメリットなど医療に関る方々に聞いて欲しいお話がありました。モデル事業では今年度、医師向け同行研修を東大高齢社会総合研究機構の協力のもと実施予定であり、他にも先進地松戸市より川越正平先生をお呼びしての講演なども予定しているとのこと。ポピーはモデル事業の構成員ではありませんが、地域の関心事である在宅医療について、事業の進捗を中心に、報告していく役割があるかと考えています。


●5月11日やまがた在宅ケアかんごねっと総会参加(ポピーも役員として活動)

・かんごねっとでは、大竹会長の「参加した時から連絡が取り合え、連携につながるように」という考えの元「会員メーリングリスト」を作成しています。(現在会員119名)

・今日の学習テーマは大竹准教授による「退院支援」。先の診療・介護報酬ダブル改定でも、厚労省説明で多く出された「人生最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」ですが、厚労省の研修会があるというお話もありました。情報出ましたら、教えていただけるそうです。


●5月10日山形市居宅介護支援事業所等研修会ー自立支援を考えるーに参加

・厚労省担当課長補佐より、介護報酬改定のほぼすべてについての説明があり、報酬改定の要点を自立支援の視点から聞くことができました。報酬項目の細分化、要件の厳格化で、現場は業務量が増え疲弊しているとの声も聞えてきます。覚えきれないほどの報酬項目の細分化やわずかな上乗せよりも効果的な、自立支援への動機付とは何か、真剣に考える必要がありそうです。ポピーでも、支援に携わる関係職種の専門性育成や多職種間での目標共有、連携力育成など、動機付けを意識した事業展開に努めていきたいと思います。


 

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Jun 8, 2018

ポピーインタビューVol4:山川淳司氏(小規模特養老人ホーム大曽根施設長)

●今回は福祉・介護分野、特に認知症ケアで活躍される山川淳司様にお話をうかがいました。

※山川氏の活動:社会福祉法人清桜会の小規模特別養護老人ホーム大曽根及び小規模多機能居宅介護事業所おおそねケアセンター施 設長で、社会福祉士、認知症ケア専門士)

ポピー:以下ポ)小規模特別養護老人ホームと小規模多機能居宅介護事業所を管理運営されています。困難ケースほど喜んで取り組む管理者ということをスタッフの方からうかがいました。中でも認知症ケアでは、地域からも一目置かれています。

山川氏;以下山)小規模多機能型居宅介護事業所おおぞらケアセンターの運営・管理に携わっているときに、山形県の認知症介護実践研修で認知症を学び、その人らしさ、その方の尊厳を徹底して大事にすることで、BPSD(行動・心理症状)が本当に良くなるという実践を経験しました。自分のケアで対象者の状態が良くなるという成功体験を重ねることで、医療だけでは難しいこともケアで良くなることもあるのだと、その面白さにどっぷりはまりました(完全に魅了された)。現在も更なるレベルアップのために、学習と実践を積み重ねているところです。


ポ)精神科専門医の太田秀樹先生という方が「認知症・医療の限界、ケアの可能性」という本を書いていらっしゃいますが、まさにその「ケアの可能性」を自身の実践で体験された訳ですね。

山)そうです。うちの入居者さん達、ご本人が苦痛に感じるようなBPSDはほとんどみられません。その人らしさを大切にすることで、本人にとっても辛い症状が緩和されていくのです。認知症の症状に関しては、どうしても周囲の自分達の困りごとになってしまい、その人を自分たちが思う方へ変えようとしてしまいがちです。そうではなく、パーソンセンタードケア方式などで振り返り、その人そのままを受け入れると、こちらの気持ちも楽になります。当施設の職員研修でも、認知症ケアには力を入れています。認知症ケア専門士受験に向けての費用補助や、資格手当てを設けています。


ポ)教育支援は人材定着にもつながっていますか?

山)つながっていると思います。やりがいと自信になっていると思います。また、人材定着ということでは、職員の話を良く聞くことや、子育て支援にも配慮しています。子どもを連れてきてもよい環境を作っていて、土日・祝日、夏休み・冬休みなど職員の子ども達でとてもにぎやかです。


ポ)職員の子どもさんが来ることで、入居のお年よりも喜ばれるのでは?

山)そうです。まずはお互いの「笑顔」や「活き活きとした表情」、頭をなでたり、握手したりとふれあいが見られます。特に印象にあるのは、お年寄りが子どもを見つめる「目」です。そこから何とも言えない温かな空間が創られるような気がします。また、小学校2年生の児童から、「私、ここ(おおそねケアセンター)にいるのが一番好き!」「毎日来たい!」と言ってくれた時には、「うるっ」ときてしまいました。その子は進んでお手伝いをしてくれるとてもよい子です。高齢者も子どもも、そして職員も、誰もが「居心地の良い」と思う『居場所~拠り所』を今後も創っていけたらなあと思っています。


ポ)理事長の高橋邦之先生との連携で、医療的リスクの高い方への対応にも力をいれておられますね。

山)高橋理事長がいることで、医療的なところが担保されています。余命1ヶ月の方、一人暮らしでがん末期の方など、どんな困難な状況でも、「地域を守る」という信念を共有しているからこそ、引き受けています。どこでもやれないことを、ここで引き受ける。そんな事例を積み重ねることで、力をつけてきた、そんな感じです。


ポ)小規模特養や小規模多機能での看取りも地域からは期待されていますね。

山)看取りも数多く対応してきています。多くは行き場のない方です。一人暮らしで余命わずか、頑固で入所は絶対嫌という男性がいました。小規模多機能の通いや訪問介護で信頼関係が築かれ、最後には自分から「入所してもいい」と言われた方がおられました。

ポ)「あなた達なら、看てもらってもいい」というところまで、信頼関係ができたという感じですね。

山)そうだと思います。


ポ)今後やっていきたいことはありますか。

山)支援事例を積み重ね、研究というところまでもっていきたい。たまたま、上手くいったということではなく、誰もができるように検証していきたいですね。実践的研究です。

ポ)ケアの標準化ですね。職員の方は、日頃感じていることはありますか?

(主任石原氏):1分おきにコールをする方がいましたが、その人が今求めていることには、徹底して対応するという方針で、何度でもすぐに訪室するようにしたところ、ある時期からピタッと穏やかになられました。そんな成功体験を施設長にほめてもらうことで、また頑張れる感じです。通院前には必ずカンファレンスをして現状を確認し、状況が通院先に伝わるように医療との連携にも、努めています。


ポ)管理者として、実践者として超多忙な毎日をお過ごしと思いますが、気分転換や趣味は何ですか?

山)車が大好きで、愛車はスイフトスポーツ。2ヶ月に1回くらいですが、菅生のサーキットで、時速百数十キロで走りこんでいます。0.1秒を縮める自分との戦いをしています(笑)

インタビューを終えて

 成功体験から来る仕事の面白さにあふれたお話でした。とかく、大変と思われがちな(認知症)介護が、実は面白い!多くの人にそのノウハウを伝えたい。そんな情熱をひしひしと感じました。

施設のサロンスペースで、入居者の女性に「めがねが壊れたの。見てくれる?」と話しかけられる様子からは、いつもなじみの人として自然にそこにいる方ということが伝わってきました。

次回は、山川施設長のお話しにも出てきた高橋邦之先生に、インタビューさせていただく予定です。

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