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Mar 5, 2018

「訪問看護を重度化予防に活用しよう」研修開催

●2月27日18時~標記ポピー研修開催しました。(参加者数66名)

・講師:済生会訪問看護ステーション岡田氏、訪問看護ステーション山川氏、訪問看護ステーションデューン山形竹田氏

●アンケートより

・訪問看護の役割について改めて確認できた。予防的に入れることは家族・本人の理解を得ることがなかなか難しいが、これからも意識していきたいと思います。

・精神科訪問看護について大変勉強になった。

・特指示のこと、精神科分野の制度etc新たな知識を学ぶことができ、本当に良かったです。

・情報交換良かったです

・訪問看護を通じてチーム医療、地域支援を考えることができ、良かったです

●グループワークより

・退院前カンファレンスは必須である。家族の精神的ケアが図られる

・予防的に活用していくことの理解を広めるために伝えていく必要性

・医療処置がなくとも、入退院を繰り返す方へ予防的に介入することで効果がある

・情報を病院側と訪問看護側で共有していくことで再入院を防げる

・特別指示書を該当すべきだったと振り返るケースがある

 

★訪問看護にどんどん相談してください(講師3人の方々より)

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Feb 14, 2018

寝返り支援ベッドを体験してきました

昨年末、おれんじサポートチームこころの情報交換会にて、悠愛会、大島扶美理事長から「自動で体位交換をしてくれる介護ベッドを開発いたしました」とのお話を伺いました。

ポピーではこの新型寝返り支援ベッドを実際に見せていただきたいと思い、1月18日、実際に導入しているさくらパレスを見学訪問させて頂きました。

見学には2階課長の大泉武久さん(左)3階課長の渡辺剛一さん(右)が説明をしてくださいました。笑顔がとても温かいのが印象的でした。笑顔は伝染しますね(笑)

悠愛会では2003年、天童の老人保健施設と特別養護老人ホームを開設する際、フランスベッドホールディング(株)の自動寝返り支援ベッドを導入し、利用者の安眠や職員の精神的・身体的負担軽減等の効果をもたらしました。しかし、旧式は低床タイプではなく、価格も通常の3モーター式より2~3倍。更にその後生産は中止となり、モーターが壊れても修理できない状態になりました。大島理事長は同社に再製品化を要望し、その熱意から再製品化が決まったそうです。さらに旧式のものをより使いやすいものにするため悠愛会がモニターになり、2017年2月、新型の寝返りベッドを開発しました。(悠愛会ではこの新型ベッドを山形市のさくらパレスと山辺町の老人保健施設に200台を導入しています。)

新型寝返り支援ベッドの特徴は寝返り角度(手動時は左右25度、自動運転時は20度)、速度、時間などの設定を液晶コントローラーで簡単にできること。電動スイッチ操作により設定時間に体位変換でき、高さも最低320ミリの低床化を実現しています。また壊れやすいコードだけ交換できるなど格段に機能は向上しているそうです。

実際に操作や寝心地を体験させて頂きました。まず、マットレスも体圧分散マットレスで背中にほどよくフィットしとても心地よく、操作時のモーター音はとても静かで動きもゆっくり!!これなら寝返りの度に起きてしまうこともなく、ぐっすり眠れそうです。体位変換の角度は10度では寝ていても床の傾きは感じるか、感じないか、といったところ。20度でようやく傾いてることがわかります。(さくらパレスではほとんどが10度で使うことが多く、15度や20度で使う方は少数のようでした。)液晶モニターでそれぞれの患者様の特徴に合わせて、左、右、正面と角度、時間の組み合わせを細かく設定することができます。設定のしかたは「項目ごとに順番にセットしていくので単純。覚えてしまうと簡単にできます」とのこと。また、導入してからの変化について伺うと「体位変換の必要がなくなって時間を他のことに使えるようになりました。身体もかなり楽です。褥創は持ちこみはありますが発生はありません。利用者様も夜はぐっすり休んでいらっしゃいます。」とのことでした。

更に、このベッドは寝返りだけではなく、ベッドが傾くことを利用して車椅子への移乗も楽に行えるそうです。

悠愛会全体の介護離職率は10%前後と低く、この新型ベッドを導入したことで更に数字の低下も見込まれるとのこと。大島理事長は「今後、施設の利用者が重症化してくるのは確実。先を読んでいかなければ」と話しておりました。

この新型寝返り支援ベッド、福祉用具のレンタルは未だないようですが、今後広く普及することで在宅でも活用されるようになるといいですね。(U.K)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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Feb 7, 2018

参加してきました「包括・居宅・薬局連携勉強会(北東ブロック情報交換会)」

2月3日(土)13時~17時ヒルズさんピアにて標記研修会が開かれ、当室も参加させていただきました。パネルディスカッションとグループでの意見交換で構成され、身近な服薬支援について、現場目線でディスカッションでき、大変有意義な時間でした。

<薬剤師が自宅訪問するメリット>

・なかなか飲めない方には、4回服用から3回へ変更できるかアセスメントして、医師と相談したり

・転倒しやすい方の、処方との関係をアセスメントして、医師に相談したり

・保管方法によって、リスクを発見したり        

・手をかけてあげるだけでなく、本人がどうしたら自立的に服薬管理できるか考えたり    などなど

<自宅訪問(居宅療養管理指導)を本人、家族に受け入れてもらうには>

・まずは、同行訪問させてもらい実際を見てもらうと、希望が得られやすい。契約はその後でいい

<薬剤師に相談しやすい時間帯>

・9時~10時   16時~17時 だそうです。

●包括職員やケアマネジャーからも、日々多数の調剤依頼者が訪れる薬局で、「あれっ、この方なんか心配だな」という方を見かけたら、一報ください。自宅へ訪問できることが私たちの強みです」とのメッセージもあり、薬剤師からは「ケアマネジャーと同行したとき、自宅ではいろいろなことを知ることができ、楽しいし、やりたい!と思った、」と在宅ケアの魅力も語られました。

●「まずは、遠慮しないで薬剤師に声を掛けて下さい。どんどん相談して下さい」とのことです。

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Jan 9, 2018

室長根本より新年のご挨拶

謹んで新年のお慶びを申し上げます

 昨年は格別の御厚情を賜り、厚く御礼申し上げます

 山形市医師会在宅医療・介護連携室ポピーは、住民の皆さまが最後まで住みなれた地域で過ごす事ができるよう、医療と介護の連携推進事業を行っております

本年も変わらぬご指導ご鞭撻の程宜しくお願い申し上げます。   

室長 根本 元(医師会副会長)

 

職員の画像

職員一同

山形市医師会在宅医療・介護連携室ポピー


<山形市医師会たより第583号~平成29年12月20日 巻頭言(根本医師)「看取りについて」~下記全文転載>

  開業して来年で20年になります。これまでたくさんの方々の死の場面に立ち会わせていただきました。元々が外科医ですから術死から末期癌死、開業してからは在宅での看取り、施設での看取り、警察医としての死体検案等、どのくらいの数になるかは判りませんが、かなりの数になることは確かです。

 外科医として働いている頃は、目の前の病気を治すことに全力を注いできました。その当時は手術、術後管理と寝る間もないような状況で、家族をかまうこともない生活でした。ですから開業してから診療所と自宅が一緒になり、常に親父が家に居る事が妻も子供も違和感を感じていたようです。

 開業して在宅医療をやるようになりましたが、なぜ在宅医療をするようになったのかと聞かれることがあります。外科医として最善の手術をしてもどうしても治せない方も当然います。そういう方を受け入れる幕引きの外科医もいてもいいじゃないかと考えた訳です。今は日常診療におけるかかりつけ医の延長として在宅医療を捉えています。在宅、施設とたくさんの方をお見送りしましたが、自然な形での死ばかりではなく、癌末期の疼痛に苦しみながら無念の死を遂げた方もいます。どうしても自宅に戻りたいと希望されて帰宅しましたが、帰宅してすぐ亡くなった方もいました。

 診療は生きている方を見ておりますが、その先には必ず死があります。かつて日本には「看取りの文化」があり、死に往く人を家族や社会が看取るというものでした。今や亡くなる人の8割が病院という状況ですが、その人たちの中には最後は自宅に戻りたいと願う方も少なくありません。しかしながら在宅医療に繋げる方法がわからないとか、受け入れる医療体制がまだ十分でないといった問題があります。

 在宅医療に関して講義や講演を頼まれることがあります。その中で私の看取りに関しての考えや感銘を受けて講演したものを提示しますので感じていただければ幸いです。

“人生の終盤”をどう過ごすか

 残された人生を 

  ・ どこに住まい
  ・ どのように暮らし
  ・ どのように死を迎えるのか

介護や医療がどう支えるのか

 “自分らしさ”という生を貫くことへの支援

安らかな生の終焉を支える

◯命を受けとめる地域へ !

   死は特別なことではありません。

    人間にとっての自然な経過です。

◯赤ん坊の誕生と、老人の死というものは最も命の重みを感じるときです。どちらもいつからか病院で行われるようになって、生活の場から消えてしまいました。それを生活の場に取り戻し、命を繋ぐ場面を共有することで、人の結びつきがさらに強くなるだろうと思います。今、高齢社会のために何かをするということは、結局、自分たちのために何かをするということ。自分の問題であり、自分の親の問題でもある。だからこそ、ちゃんとやりましょうよ、真剣に考えましょうよ、と言いたいですね。

引用:太田秀樹氏(医療法人アスムス理事長)インタビュー

「在宅医療」の推進を通して、新たな「コミュニティ」づくりを目指す

 

看取りの考え方

 高齢社会が進んでいる中、高齢者及び家族の間では終末期ケアへの関心が高まっています。病院において死を迎える近来のパターンから、自宅や施設での看取りへと意向が多様化し、施設においても終末期ケアの確立が求められるようになってきました。

 医療現場でも、これまでの専門分化した「治す医療」から、生から死までを地域全体でみる「支える医療」への転換が叫ばれるようになっています。

 終末期ケアも日々のケアの延長線上にあるという考え方がありますが、現実問題としては、従来からの重症者の介護度が増し、医療の必要度も増してきているほか、新規利用者についても認知症があり、重介護度の高齢者が増えています。

 一方で、利用者及びその家族の要望として、病院での延命治療を求めないケースも増えてきており、施設を「終の棲家」としてとらえ、施設内における終末期ケアを切望する声が多くなっているのも確かです。

 このため、看取りについて、日ごろから施設内で検討・準備することが必要です。

「平穏死」という選択 石飛幸三

 生まれて、生きて、そして死ぬ、それが自然の摂理、その自然の一部として自分にもいずれ来る最期、その最期までをどう生き抜くか、それが勝負だったのです。生き甲斐もそこにあったのです。

 ホームで働いている介護士の姿を見た時、私は心からホームの医師になってよかったと思いました。このような献身的な努力をする人たちによって今この高齢化社会が支えられているのだと思いました。

  そのような人たちですから、自分たちの使命がわからなくなって責められてばかりいる時は辞める人が多かったのですが、自分たちの使命がわかってからは、みんな生き生きとしてきました。辞めなくなりました。ホームがすっかり明るくなりました。多くの高齢者が死ぬために病院へ行かなくなりました。

 先日、ある介護士が言いました。入所者を看取った時、自分の口から自然に「ありがとうございました」という言葉が出るのだそうです。長い人生の果てに穏やかに息を引き取る姿を見た時、これまでの年余に及ぶ介護、見守りの努力にその姿で応えてくださり、そして介護士にご褒美として、生き方、使命を教えてくださるので、思わず感謝の気持ちが湧いてくるのだそうです。

 その気持ちは私にもわかるような気がします。

 死は怖いものだという思い込みにとらわれてはいけません。老衰の終末期、自然な最期は、一生懸命生きてきた者にとっては神様が与えてくれる永遠の休息ともいえます。その最期の姿は、寄り添って介護した者に敬虔な祈りの気持ちをもたらします。

 人生の終着点である死は、怖いものではない。それは本来、静かで平穏なものなのです。

 

“生活と医療”を多職種が支える

在宅医療が提供されるだけでは 癌や障害を持つ患者は毎日の生活に支障をきたす

生活上の障害に日々の病状変化が重なる

生活と医療を切り離して考えることはできない

訪問看護師が在宅ケアの根幹を支える

ケアマネージャーやヘルパーの活躍も重要である

 

在宅医療の促進

 医療システムは、CURE(治療医学、病院医学)からCARE(予防医学、在宅医療)への転換の時期に来ている。

 在宅医療の促進には、病院・診療所・薬局・訪看護・介護等の多職種との協働連携が重要である。

 総合的な地域ケアの実践は、「看取りの医療」や「死の教育」の構築につながる

 

CureからCareさらにShareへ 柳田邦男

CURE から CARE への医療システムにおける思想的転換が重要な事は言を俟たないところではありますが、ターミナルケアを通して更なる地平を経験し目標を掲げる段階へと突入しつつあるのではないでしょうか。 それが SHARE なのだと思います。

CURE も CARE も、まだともに、してやっているという上から目線があると思うのです。これに対しての SHARE というのは、喜びも悲しみも痛みも障害も死も共に感じ共に経験するという「共感」=「分かち合う」なのです。よりご本人に近づいている立ち位置です。死や障害の受容の支援もよりスムーズとなるでしょう。ご本人へのメッセージもより深く伝わるでしょう。更には、我々医療人0福祉人も、自分や身内の死や障害も見据える事を経験し、ご本人のドラマが見事に完結した暁には、我々自身も豊かな満足感のお裾分けにあずかれるというおまけがついてくるのです。我々自身も成長してゆけるという相互関係から止揚関係へと発展してゆけると思うのです。    ※折居和夫先生のスライドから

                       

                               

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